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■第3節 ロード・オブ・ザ・マンチキング3 |
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シーダ一行は、ディグの村を離れ、北の砂漠を行く。 旅路に関して、ガープスではサイド・バーに簡単な「食糧判定」しか掲載されていないので、当サイトが独自に設定した荒野を移動するルールを提示しておこう。 |
[旅路の行動処理手順] |
1.正しい道を辿れたかの判定 地形に合わせた<生存>判定。事前に<航法>-3(地上なので)に成功すれば判定値に+2のボーナス。 ・クリティカル成功すると次の日の判定で+2。 ・1~4失敗だと行軍自体は成功するが、次の日の判定で-2(累積する)。 ・5失敗以上だと道に迷ってしまい、その日は全く進めない。代わりに上記の累積マイナス修正が若干補正されて+1される。 ・ファンブルだと来た道を戻るハメに。マイナス修正も補正されないまま次の日の判定へ。 |
2.食糧判定 旅行中は移動しながら狩りを行い、臨時の食糧を得られる。移動時は1回、留まって狩りに専念する場合は合計5回の「射撃技能-4」と<生存>判定を行う。 ●「射撃-4」に成功 射撃-4に成功すると獲物を狩った事になり、2食分の食糧を得る。「キャンプ道具」があれば、その日の夜営時に燻製化(保存食化)が可能。 ●<生存>に成功 1食分の山菜や超小型動物(リスや食用昆虫など)を得る。これらは日持ちしないので、その場で消費する事が望ましい。 |
3.食糧と水を消費 個人ごとに3食分の食糧を減らす。上の食糧判定で食糧を得ていれば、その分を充てることで節約が可能。 ●水を得る 水に関しては別途で<生存>判定を行い、成功すれば必要な量の水を得られる。 ・1~4失敗だと、十分な量を得られなかった扱いとなり、体力と生命力が-1。これは失敗の度に蓄積する。 ・5以上の失敗は全く得られなかった扱いとなり、体力と生命力-2。 なお、《水作成》の呪文があれば判定は一切不要で必要な水を得られるものとする。 |
4.指輪の魔力発動判定 今回の冒険にのみ適応される判定。指輪の所有者は夜営時に意志-5判定を行い、失敗すると周辺に存在する黒の月の種族の群れを呼び寄せてしまう。 |
■冒険開始 |
●1日目 シーダ一行は、「<忍び>技能を持つフロドを200m先行させ、残りがそれに歩きで付いていく」形を取る。何かあったらフロドは「本陣」に戻るか、緊急性が高い場合はクロスボウで色付きの矢を飛ばして「本陣」に知らせる手筈だ。 まとまって行動していると、<忍び>技能を持たない者たちを含むため、何かと遭遇が起こった際、こちらは自動的に見つかる事になる。障害物の少ない砂漠で逃げられない状況というのは、あまり楽しい事にはならないだろう。 先導役のフロドの<生存/砂漠>判定は成功。 続いて全員が食糧判定を行ったが、GMは「射撃-4による獲物の獲得は不可能」と宣言。全員、<生存>判定による1食分の獲得以外は行えない状態となる。16レベルのフロドだけが成功し、わずかに1食分だけ浮いた…ジャコウネズミでも捕まえたのだろうか。 なお、水に関してはジェスタ高司祭のイシュタルが「こんなこともあろうかと」というわけか<水作成>の呪文を習得していたので、判定は省略。水に乏しい砂漠でこれは非常に大きい。 あと、今回だけ適応される「指輪判定」だが… いきなり13の目を出して失敗。 しかし、一向に何も出てこなかった。 理由は簡単。狩り判定すらさせてくれない死の砂漠のど真ん中で、狩猟採取生活中心の文化しか持たぬゴブリンやオークが生き延びれるはずもないからだ。 …友情を優先しといてよかったな(笑) |
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シーダ 「…微妙に、指輪の魔力が発動したように 感じたんだけど。」 レゴラス(豹) 「ガルル?」 シーダ 「え?そんなの分かるのかって? カンよ!女のカン。」 レゴラス(豹) 「ガルルル。ガルッ」 シーダ 「…え? いくらゴブリンでも、 砂漠の中で生きるのは難しいかったんだろう。 …で合ってる? そうよねぇ…。」 ギムリ 「…寝る時はエルファに戻ってもいいんだぞ?」 レゴラス(豹) 「Σ がるるっ(そうでしたっ)」 …どうでもいい事だが、シーダは「動物共感」を持っているので、豹に変身中のレゴラスの言葉も分かるはず!と主張。まぁ……いいだろう(笑)。 |
●2日目 明け方、出発の段階でイベントが発生。 後方からミュルーンが飛んで来たのだ。 |
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ミュルーン(伝令) 「手紙やで。」 (ぽと) シーダ 「ありがとーっ。」 ミュルーン(伝令) 「ほな、さいなら。」(ぴゅーん) シーダ 「気をつけてねー。」 |
手紙は依頼主の「ゴブリンスレイヤー」からだった。 そこには追加情報が記されていた。 |
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地図には、かつてゴブリン村があった場所が記されていた。ペローマ信者らしく、わざわざ文献から調べてくれたらしい。 それともう一つ。 ディグ村のレンジャー(兼裏タマット・メンバー)から得た情報らしいが、村のすぐ近くに、群れて砂漠に向かったと思しき複数の足跡が見つかったらしい。何の足跡なのかは不明だったが、人型生物には間違いない。また、村に立ち寄った形跡がなく、そのまま砂漠に向かっている。おそらく、シーダたちよりも数日前に入ったはずとのこと。 補給もなしに砂漠に入って行ったとなると、人間社会と交流のある種族ではない可能性が高く、ゴブリン部族かもしれない。もっとも、依頼主はそれに関しては疑問を持っているようだが。 |
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ゴブリン・スレイヤー(依頼主)の伝言 「…奴らは略奪民族で、物を作るという発想に乏しい。 魔法で即物的に問題を排除しようとする傾向にある。 つまり、長期的な視野の計画が立てられない連中なんだ。 仮にそいつらがゴブリンだとして、 1つの指輪の強奪が目的だとしよう。 その場合、過酷な砂漠環境に 大勢の奴隷オークたちを進軍させるための 必要な準備を事前にできるかと言われると、 かなり疑わしい。 もし立ちふさがるとしたら、 各個人が自力で砂漠を横断できる程度の実力がある、 少数精鋭の部隊を想定した方がいいだろう……」 シーダ 「…と、手紙の主は言っておりますが。」 イシュタル 「思うのですが… その足跡の主がゴブリンだとして、 私たちだけでなく、付近に展開している 爬虫人部族の標的にもなると思うんですけど。」 レゴラス(豹) 「がる。がるる。 (ほっとけば勝手に数を減らしてるかもしれませんね。)」 シーダ 「一体、どの程度の規模の敵を想定すればいいのか、 分かんないよね。」 ギムリ 「相手が何であれ、 俺たちは叩き潰すだけだ。 ―――さっさと行こうや。」 |
ギムリの言うように、現段階の情報では対策の立てようもない。 気を取り直して進軍を再開。 フロドが<生存/砂漠>判定を行い、普通に成功。彼は砂漠生存術を16レベルで取得しているため、よほどの事がない限り、迷う事はないだろう。 続く「食糧判定」だが、相変わらずフロドが1食分を確保しただけで、ほとんど保存食節約の足しになってない。さっさと任務を終わらせたいところだ。 ちなみに、「指輪判定」には成功。仮に失敗しても、現段階では何も訪れない可能性の方が高そうだが。 |
●3日目 一行はさらに北上する。 フロドが<生存/砂漠>判定を行い、クリティカルで成功。次の日の判定で+2を得られることになった。 続いて「食糧判定」だが、フロド以外に二人が<生存>判定に成功し、合計3食の臨時食糧を得た。ささやかなものだが、累積するとバカにならない。 |
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と、ここでまたイベントが発生する。 基本的にシーダたちの砂漠の行軍は、「明け方の日が昇る前に起きて出発し、太陽が高くなる昼手前は一旦休憩」となり、その後、「日が傾いて涼しくなる夕方ごろに移動を再開し、日が完全に暮れるまで移動」という変則スケジュールを取っている。夜営の準備は、完全に日が沈んでからとなる。 なぜこんな変則行動かというと、真昼の砂漠は太陽が昇って灼熱地獄と化し、そんな時間帯に動くと消耗が激しいばかりで非効率だからだ。本当は夜型の生活に切り替えた方が良いのだろうが、昼型の生活をしていた者が急に夜型、しかも過酷な砂漠でそれを実行したら、早々に健康面で問題が出て冒険どころではなくなるかもしれない。なので、この変則生活で妥協している。 つまり暑い昼間の時間帯(10~14時)は、岩陰に簡易シェルターを作り、日が傾くまで休憩するわけだ。 で、この昼間の休憩の時に、まずい事が起きたのだ。 |
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3つの光が連なった奇妙なものが近づいてくる――― 実はこれ、火の元素獣「ウィル・オ・ウィスプ」である。非実体であり、しかも強力な熱感知機能を備えており、知力は8しかないが、5メートル以内での熱感知に関してはプラス10もの修正が付く。これがシェルター付近に接近してきたのである。 以下は、独自に設定した「遭遇ルール」を導入して判定を進めている。 ■遭遇フェイズ(シナリオ遭遇なので固定) バイオーム:砂漠(<忍び>修正なし) 遭遇対象:ウィル・オ・ウィスプ1体 遭遇距離:50m(発見修正-5) 獲物の行動:移動中 ■認識フェイズ 認識判定:シーダ一行側 フロドの「視覚18」で判定。距離修正-5。[目標値13] ウィスプ側は隠れる気がないので即決勝負なし。判定のみ。 ―――出目8で成功。[発見] 認識判定:ウィル・オ・ウィスプ側 熱感知は5メートル以上でも+5の修正が付くとして処理(目標値13)。さらに自分が見つかる事前提で偵察飛行しているので視界が通っている。修正+4。距離修正-5。[目標値12] フロドのキャンプ全体に対する<偽装14>と即決勝負。 ―――元素獣側はクリティカル成功(出目4)で6成功、フロドは2成功。[発見] …おや。見つかってしまったようだ。これはちょっと想定外かも。 |
フロド 「シーダ! …アレ、何だと思う??」 シーダ 「…え?」 |
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フロドは<神秘学>の技能なし値で判定したが失敗。正体が分からない。 代わりに、呼ばれたシーダが<神秘学>判定に成功。相手が「ウィル・オ・ウィスプ」であることを認識した。 シーダ 「あちゃー…… これはヤバいかも…」 フロド 「…何で?」 シーダ 「あれ、たぶん爬虫人の元素獣だわ。 完全に見つかっちゃったね、これは。」 フロド 「にっ、逃げないと!?」 シーダ 「いえ…一応向こうの応対を見ましょ。 とりあえず、テントの仲間を全員呼んでちょうだい。」 爬虫人の巣から1日以内の距離に踏み込んでいるので、当然ながら何らかの偵察部隊との遭遇は想定していたが、フロドの<偽装>14レベルだけに頼るのは、やや厳しかったかもしれない。 シーダは、不慣れな砂漠の地でじたばたしても余計に状況が悪化して良くないと判断。この応対は正しかったかもしれない。 やがて向こうから、奇妙な集団がやって来る――― |
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ギムリ 「…爬虫人だな。 戦いに来たにしては少ないな?」 イシュタル 「それに妙ですね? 武器の代わりに旗を持ってます。」 シーダ 「外交使節役の蛇人がいる。 何か話があるんだわ。 …とりあえず戦うにしても話を聞いてから。 いいわね?」 このパーティーにおける交渉の全権は、<外交20>の外交官シーダに委ねられているため、誰も反対などしない。 果たして、見つかった事が吉と出るか、凶と出るか――― |