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● ギャビット |
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[ギャビット種族セット](50cp) 体力倍増1レベル/制限あり(-50%)(25cp) 「疲労点」「荷重」「近接戦闘」「体重」でのみ適応される。手足を使った作業は、通常の体力で計算する(武器や素手、キックの致傷力も同様)。 体力+1、知力-1、生命力+1(+10cp) 鋭敏感覚2レベル(10cp)、動物共感(5cp) 巨大1レベル(3cp) 大きさ2ヘクスを占める。上半身の高さは人間とほぼ同じ。 防護点1レベル(5cp) 厚い皮膚及び毛皮による。 複数の足2レベル(20cp) 4本足。移動力+1。3本になっても移動力-1だけで行動ペナルティなし。 鉤爪1レベル/足のみ(-20%)(12cp) 爪または蹄によりキックのダメージ+2 高速走行1レベル(20cp) 向き変えなしの移動時に移動力2倍。 短命1レベル(-10cp) 9歳で成人し、25歳から老化判定する。技能に投資可能なCPは年齢の4倍。 原始的1レベル(-5cp) 文明レベル2。扱える装備に制限あり。 財産/貧乏(-10cp) 初期財産は総額500ムーナ。 怠惰(-10cp) 単純労働を嫌う。体を動かす事は好き。 誓い/自分が運べるだけの財産しか持たない(-10cp) 経済概念に乏しく、思想的に原始共産主義。 平和愛好/半身が同じ動物に対する非殺(-5cp) 狩り目的でも狩る事はできない。 読み書きができない(-10cp) 日常生活は不要。一般のギャビットはサリカ神殿との交流がない。 *身長は同じ体力の人間の1割増し、体重は3倍。 身長は4足状態で立っている時の「見た目」です。実際の全長は、身体を伸ばすと3メートル近くあります(何かの計算で必要ならば、上記の身長をさらに倍にした分を全長とします)。 |
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[体格表] | |||
体力 5 6 7 8 9 10 11 12 |
身長/体重(女性) 176cm/180kg(171cm/150kg) 179cm/183kg(174cm/162kg) 182cm/186kg(176cm/165kg) 185cm/189kg(179cm/168kg) 187cm/198kg(182cm/171kg) 190cm/204kg(185cm/174kg) 193cm/210kg(187cm/183kg) 196cm/216kg(190cm/189kg) |
13 14 15 16 17 18 19 20 |
身長/体重(女性) 198cm/225kg(193cm/195kg) 201cm/234kg(196cm/201kg) 204cm/243kg(198cm/210kg) 207cm/258kg(201cm/219kg) 209cm/270kg(204cm/228kg) 212cm/285kg(207cm/243kg) 215cm/300kg(209cm/255kg) 218cm/315kg(212cm/270kg) |
*身長は+15~-15、体重は平均の0.9~1.1倍の範囲で変動しても構いません。ただし、身長に対して体重が離れていると「肥満」や「やせっぽち」の特徴に抵触するので注意。なお、身長に応じた平均体重を2割以上増減すると、容貌を「良い」以上で維持できません。 *一般に生命力が平均より低いと、身長に対して体重が小さく細身になる傾向にあります(ダメージ耐性が下がる理由)。また、低身長キャラであっても体力に応じた体重から、あまり変動させないで下さい。体重がなければ、体力に準じた重量を支えられないからです。 *身長200cmを超える場合は「巨人症」(-10cp)の特徴を取って下さい。この時、さらに身長を1,2倍する必要はありません。 *「矮人症」のギャビットは存在しません。 |
■種族概要 |
ギャビットは、一般的なファンタジー世界におけるケンタウロスに似た種族ですが、下半身が馬に限定されず、さまざまな動物の半身を持ちます。人間の上半身と、動物の首から下の胴体が融合したような形状になります。エルファと同じように、自分の地位や功績を称えるために、上半身の色んな場所に刺青を入れる風習があります。 見た目通り、<源人の子ら>の中では怪力を誇る方で、下半身の馬力は人間の倍以上になります。走行速度も、直線移動に限定すれば騎兵並の速度を誇ります。ただし、上半身の人間の部分は人間より若干腕力が強い程度で、手足を使った作業に関しては倍化されません。荷重量や疲労点、全身を用いた格闘戦に関してのみ、体力が倍増扱いになります。 精神面では、人間よりやや気性が荒く好戦的で、細かい事に拘らない大雑把な性格をしています。知性も人間より若干低く、考えるより身体を動かす体育会系の人々です。脚力を生かして、何も考えずに草原や森の中を走り回る事を好みます。ただし、自分の思い通りにならない事を継続してやることが苦手なため、生活に必要な労働は必要最小限しかやりません。 ギャビットは数十から数百の集団で一つの部族を形成し、豊かな自然の中で原始的な狩猟・採取生活を送っています。一定範囲の縄張りを持ち、その中で周回しながら生活していますが、獲物が少なくなれば他の場所へ移動する事も頻繁にあります。 種族的に知性が低めで、かつ労働意欲も低いためか、文明レベル自体が他の種族より若干遅れています(文明レベル2)。狩猟生活では文字を必要としないため、読み書きできる個体も族長及びその補佐役の刺青師に限定されています。辺境で他の種族との交流がない種族ともなると、石器時代レベル(文明レベル0)の生活を送っている事すらあります。 寿命も人間の半分程度なので、刹那的に生きる者が多く、計画を立てて生きるのが苦手です。その日の食糧に必要なだけの狩りを行った後は、食べて飲んで踊って戦ってナニして惰眠を貪るといった、享楽的な人生を送っているものが大半です。 ギャビットは、下半身の動物に応じて2つの種に分かれており、草食動物(馬、牛、ヤギ、羊、鹿など)の半身を持つ者はギャビット・ラーと呼ばれ、草原や岩山で採取メインの生活を送っています。蛋白質確保のための狩りも行いますが、弓矢や罠の使用を好みます。ラー族は数百の部族を形成し、同じ草原で暮らすミュルーンやシャロッツと共に生活している事もあるようです。 一方、肉食動物(虎、獅子、熊、狼など)の半身を持つ者はギャビット・ビーと呼ばれ、森林で狩りメインの生活を送っています。狩りの時は、手投げ武器など腕力を誇示できる武器を好んで使います。またラー族よりも好戦的で、白兵戦技術にも長けます。ビー族は数十の少数精鋭部族を形成し、同じ森で暮らすエルファやフェリアの村で、用心棒のような事をしているケースもあるようです。 ラー族とビー族は生まれる男女比率にも差があり、ラー族は女性が男性の5倍程度の出生率を誇る一方、ビー族は男性が女性の3倍程度の出生率を誇ります。必然的に、ラー族は男系社会、ビー族は女系社会を形成しています。 ラー族とビー族は完全に別々の部族として存在しますが、種族的には両者の婚姻は可能で、生まれてくる子も完全にランダムです。お互いに差別感情などといったものも皆無で、出会いがあれば普通に恋愛もします。 ギャビットの大半は、部族から出てくることはありません。しかし、同じエリアに住む旅好きのミュルーンや、人間の町に服を売りに行くフェリアなどから話を聞いて、外の世界に憧れた一部が人間社会に進出している事もあります。 彼らの多くは傭兵として働いています。主な目的は「戦い」そのもので、戦いを通じて技量を高めたり、客観的に強い事を証明して、自らのプライドを満足させるため(身体に刻む刺青のネタを増やすため)に戦います。経済観念が乏しいこともあり、金銭にはあまり興味を示しません。 また近年では、知的階級層である「刺青師」の一部が、種族の文明化が目的で、双子の月の神殿と文化交流を試みる事もあるようです。 ■■ 種族に多い特徴 草食系のラー族は「誠実」や「朴訥」など、比較的穏やかな性質を持ちますが、それでも人間から見れば荒々しい者が多く、少なくとも「平和愛好」のギャビットなどはいません。 一方で肉食系のビー族は「高慢」「自信過剰」「かんしゃく」といった荒々しい気質で、好戦的な者が大勢います。中には「命知らず」など、あんまり関わり合いたくない者もいます。 悪党のギャビットというのは、主に「暴れん坊」や「残忍」の性格を持つ荒くれ傭兵です。その多くが裏稼業の傭兵を営んでいます(「多く」というほど人間社会に関わるギャビットはいませんが…)。 また、辺境に籠って文化的交流のないギャビット部族の多くは「義務感/部族」(-5cp)や「狭量/よそ者」(-10cp)をもっており、外来者に対して(威嚇目的で)先制攻撃を仕掛けてくることもあります。 ■■ 種族が好んで使う武器 手投げ槍(ビー族)、弓矢(ラー族) |
■■ ギャビットに関するさまざまなルール的注意点 ギャビットは特殊な形状をしているため、ルール的に人間と異なる処理をする部分がいくつか存在します。以下は、それらの解説となります。 ●体力倍化の有効範囲 種族セットの「体力倍増」ですが、荷重レベルと疲労点に関しては適応されます(「月の賜り物」を使う回数が他の種族より若干多くなります)が、手足を使った作業には適応されません。そのため、武器を振るったり格闘攻撃を行う際は、人間と同じ体力になります(種族的に体力+1があるので若干強い程度)。 ただし、足に関しては「鉤爪1レベル」があるため、キックのダメージは格闘技能のあるなしに関わらず+2されます。これは格闘技能のボーナスとも重複するので、蹴り攻撃に関して言えば、アルリアナの蹴打術使い並の威力が出せるでしょう。 また、全身を用いた格闘戦(体当たり、倒し、押さえ込み、ふりほどきなど)に関しては倍化した体力を用いる事が可能なので、その方面では他の<源人の子ら>を圧倒できます(「窒息」は腕の体力を用いるので、倍化は適応されません)。 ガヤン信者などに腕関節技をかけられても、普通の種族であれば振りほどきはほぼ不可能ですが、ギャビットであれば移動による「離脱」だけで解除できるでしょう(ルール上、倍の体力を持つ相手の「移動」は、組み付きなどで相手を拘束していても阻止する事ができません)。 ただしギャビットの場合、体力はともかく防護点が低いため、不用意な近接戦闘は自分を傷つける可能性が高く、相手から仕掛けられたならまだしも、自分から突っかかっていくのはあまり賢明とは言えないでしょう。 ●巨大化の恩恵とデメリット ギャビットは大きさが2ヘクスであるため、倍化した体力と共に運用することで、動物専用の攻撃方法である「蹂躙」を行う事が可能です。この際、通りすがりの「踏みつけ」のダメージは通常のキック(蹂躙による踏みつけなのでダメージは半分)と同じですが、体当たり時の体力即決勝負では倍化した体力を用いれるので、ほぼ確実に相手を倒して通り抜ける事が可能なはずです。 また、通常呪文の対象となった場合、大きさ2ヘクスなので倍のコストを要求できます。このため、普通のキャラより通常呪文の標的にされる確率は低くなるでしょう。 一方で、サイズが大きい関係で、着用する鎧がかなり特殊になります。 上半身の人間の部分のみを覆う鎧は、価格と重量が半分として計算可能です。ただしこの場合、下半身の足は毛皮による防護点1点しか働かず、受動防御もありません。足を狙われるとヤバいわけです。 この弱点を克服するために全身鎧を着用する事も可能ですが、全身鎧は価格と重量が2倍になります。これを着用すれば、腰から下の受動防御、防護点も得られますが、「財産/貧乏」がデフォルトのギャビットにはかなり厳しい話ですし、鎧の重量が移動速度にのしかかってきます。 また、人間やドワーフの町は基本的に人間サイズで作られており、場所によってはギャビットが通過できない通路なども存在します。小さな橋や屋根の上なども、人間の3倍の重量には耐えられない事もあるでしょう。 ●文明レベルによるペナルティ ベーシックに表記されている中世装備のうち、「フレイル」「クロスボウ」「チェイン・メイル」「各プレート鎧」は文明レベル3になってから登場する装備であるため、通常のギャビットは購入して装備・運用する事ができません。ギャビットにとって最強の鎧は「スケイル・アーマー」です。 仮にこれらの装備が外部から持ち込まれても、技能を習得できないので運用できなかったり、修理ができなかったりします。なので、少なくともギャビットの部族内でこれらが流通している事はありません。 なお、シールドは文明レベル2の装備なので、ギャビットでも使用可能です。 ●財産所有制限 種族セットの「誓い」が示すように、ギャビットの社会思想は原始共産主義であり、「必要なものは大自然の中から必要な分だけ取ってこればよい」と考えています。そのため、物資を余分に集めて貯蔵・管理する思想に乏しい傾向にあります。 「物品を市場から残らず買い占め、値段を釣り上げて転売して儲ける」といった人間独特の商売思考も、ギャビットには何らメリットを見出せません(「必要なものは皆が使えるようにしないと、逆に種の存続がヤバくね?」&「自分が使わないものまで抱え込むとか、管理の仕事が増えて(怠惰なので)面倒なだけだろ?常識的に考えて」という思考)。 そのため、「財産」レベルが上がっても、基本的に持ち運びできる物しか購入・装備しないという点で注意して下さい(魔法の武器や防具などの購入に充てればよいでしょう)。「不動産の購入・管理」などといった概念は、ギャビットには縁遠いものです。 ■■ 独自の特徴 ●文明適応(5cp) 人間の町に出て来て暮らしてきたため、最先端の文明に慣れている事を示します。文明レベル3のギャビットとして扱われます。チェインメイルやプレートアーマー、クロスボウなど文明レベル3の装備も、人間の町に出入りしていれば購入・運用が可能です。 ●厚い毛皮(25cp) ビー族によく現れる形質で、毛皮がさらに厚くなり、生身の状態でも受動防御が+1されます。人間の上半身の部分も皮が厚くなります。これは鎧と重複するため、スケイル・アーマー程度の軽量の防具でも、プレート鎧並の頑丈さを得られるようになります。 ●読み書き(10cp) ギャビットの知的階級出身で、読み書きを習得しています。刺青師は必ずこの特徴が必要です(そうでないと経歴が彫れないので)。 なお、この特徴は後天的に得る事も可能です。功績を立てて族長から認められて学んだとか、人間の街のサリカ神殿で学んだとか、適当な理由を付けてください。 ■■ 独自の技能 <蹴り戦闘>(肉体/易) キック専門特化した<格闘>技能で、技能レベルが目標値でキックの命中判定が行え、キックのダメージに技能レベルの10分の1だけ加えることができます(端数切捨て)。射程は「近接、1」となり、近接戦闘でもキックが可能になります。また、鉤爪or蹄によるダメージ+2修正も重複します。装備による重量制限もありません。 ただしこの技能では、素手での「受け」はできません。上半身の人間部分の腕で素手受けを行いたい場合は、別途で<格闘>技能を習得した方が良いでしょう。 <雄叫び>(肉体/易) この技能は「生命力」が基準となります。 判定に成功すると、技能レベル×100mに響き渡る叫び声を上げることができます。叫べるのは1単語のみですが、15レベル以上で2単語、20レベルで5単語程度の意味を持つ短文を叫べるようになります。 この叫びを聞いた者は、聴覚判定に成功すると叫びの発生源の方角が分かります。自身も<雄叫び>技能を取得している場合は、おおよその距離も分かります。 <医師/刺青>(精神/難) <医師>技能の一種で、身体に傷つけずに刺青を入れる技術です。自発専門化なので、+5の修正を得られます。刺青以外の医療に関しては-1修正で判定します。 ギャビットの支配階級は「読み書き」とこの技能を習得しており、部族の戦士たちの地位や功績を、刺青の形で称えます。なお、刺青の芸術的センスは、刺青師の<絵画>技能に依存します。エンブレムなど考案して刻む場合は<紋章学>も役立つでしょう。 この技能は別にギャビットだけの独自技能というわけではなく、他の種族も普通に習得し、自発専門化する事が可能です。同じように刺青師を重視する種族として、森のエルファたちがいます(刺青を司るカクトス氏族)。 ■■ 月の賜り物[虚空の叫び] ギャビットは、発声に関する特殊能力を授かる事があります。これらを使用するには「声を出せる事」が前提条件となります。 [沈黙の叫び] 広範囲型/生命力抵抗 術者が叫び続けている限り、範囲内で抵抗に失敗した者は、一切の音を発する事ができなくなります(呼吸に支障はありません)。ちなみに術者の叫びも無音で、口を大きく開いてるだけに見えます。 この叫びの効果を受けている者は、<忍び>に+3の修正を受ける事ができますが、同時に詠唱が必要な呪文(18レベル未満)やギャビットの「叫び」は一切使用できなくなります。大自然の中で使用すれば、動物や虫の鳴き声、木々のざわめきなど一切聞こえなくなり、不気味な静寂に包まれるでしょう。 術者が叫び続けていられるのは、最大でパワーレベル×6ターン(最大1分)までで、それ以上は術者の喉が持ちません。その後、使用したターンに等しい時間だけ、喉を休める必要があります(叫び全般が使えなくなります)。 レベルコスト:5cp(最大10レベル)/持続:集中(最大:パワーレベル×6ターン) [招来の叫び] 広範囲型/生命力抵抗 範囲内の獣を呼び寄せます。術者は、呼び寄せる動物の種類を限定する事も可能です。指名を受けた動物は、全速力で術者の元に集まります(集まるのにかかる時間は適当に決めて下さい。ランダムに決めるのであれば1D-1(最低1)分かかったとすればよいでしょう)。 そして集合した獣は、持続時間が切れるまで術者の周囲に留まります。持続時間が切れると、自然と拡散していきます。 この叫びには、呼び寄せた動物を操る効果はありません。呼ばれた動物は本能に従って行動します。術者の半身と同じ動物であれば友好的に振舞うでしょうが、そうでなければ、呼ばれたストレスで襲い掛かってくる事も考えられます。<動物使役>の技能を使えば、上手く操る事ができるでしょう。 なお、この叫びは逆転させて使用する事も可能で、その場合、抵抗に失敗した周囲の獣たちは、効果範囲内から全力で離脱を試みます。 レベルコスト:2cp(最大10レベル)/持続:分単位 [惑わしの叫び] 射撃型/生命力抵抗 怪しげな悲鳴を標的1体にぶつけます。対象は避ける事はできませんが、生命力で抵抗できます。抵抗に失敗すると、精神的な朦朧状態に陥ります。 衝撃を与えたり、ダメージを受けたら回復しますが、放置しておくとパワーレベル1につき1ターン、そのままの状態です。持続時間が過ぎた後、ターン冒頭に知力判定に成功すれば、朦朧状態から脱します。この回復のための知力判定は、1ターン過ぎる毎に+1の修正を得られます。 レベルコスト:3cp(最大5レベル)/持続:ターン単位 [血の叫び] 射撃型/生命力抵抗 目標1体の内蔵を音波で直接揺さぶってダメージを与えます。射撃と同じ手順で命中判定を行います。相手は能動防御できませんが、生命力で抵抗可能です。 抵抗に失敗した対象は、パワーレベル1ごとに1D-2点のダメージを受けます。鎧など外装の防護点は全く効果ありませんが、特徴の「頑強」はダメージ減少に適応されます。また、ガラスやセラミックス(陶器、スケルトンの骨など)に対して3倍のダメージを与えられます。 レベルコスト:5cp(最大5レベル)/持続:一瞬 |
[原作からの変更点] ケンタウロスことギャビットは、身体形状が人間とかなりかけ離れており、「妖怪」のルールに近い形で運用せねばならないため、ガープス上級者専用の種族です。特に「ガープス・妖魔夜行」での妖怪作成経験が豊富な人でないと、それぞれの特徴とそれらの相互作用を理解し辛いと思います。 原作ルールでは、こうした特性をほとんど再現できておらず、マンチキン作成もほとんど不可能で、不利益ばかりが搭載された理不尽な種族でした。改変ルールでは彼らの特性をしっかりと表現し、なおかつ100CP作成の範囲で収まる種族セットを考案したつもりです。その代わり、ベーシック・ルールだけでは到底運用できない高難易度種族になってしまいましたが… ギャビットの特性を考えた場合、マンチキンとして考えられるのは「弓矢をメイン装備とし、走り回りながら敵の近接を許さず、射撃に徹するキャラ」になると思われます。倍化した体力のメリットは、自身の装備重量で機動性が下がらないようにするのと、万が一近接された時に離脱が簡単という部分だけです。あと、ルナルでユーザが使用可能なキャラとしては、例外的にサイズがデカいというメリットがあるため、マンチキンキャラが良くやる「21レベルまで上げた通常呪文の連打」に引っかかりにくいというのもあります。 以上を統合すると、草食動物のギャビット・ラーで射手を作るのが無難と言えます。 どうしてもギャビット・ビーで近接キャラを作りたいなら、「厚い毛皮」で受動防御を上げ、スケール・アーマーを着用して下さい。この状態だと、鎧の魔化なしでも受動防御4、防護点5となり、人間がハーフ・プレートを着用しているのと同程度の装甲が得られます。魔化鎧を購入すれば、もっと高くなるので、盾なしでもどうにかなります。 武器は<槍>技能でスピアでも振り回せばよいでしょう。ついでに<槍投げ>と<生存>を取得しておけば、知力を捨てた専業戦士でも独力で生きていけるはずです。 なお、当サイトの前身となるサイト「Raid the Moon」にて、ギャビットに色んな戦技を持たせ、走行しながら白兵や射撃ができるように設計していたのですが、4本足の種族と言えども武器を使うには全身運動が必要で、走りながらやれば人間と同じようにペナルティが付くのが妥当と判断し、そういう要素は全てなしにしました。 弓矢を射るにしても、最低二本の足で踏ん張って全身で矢に力を伝える必要があるわけで、走りながら撃っても力は伝わらないと思います(中世の戦争で用いる、鎧を貫通できるだけの本格的な弓矢を射る動画を見れば、それがいかに大変なことかはすぐに分かります)。 騎兵が移動しながらペナルティなしで攻撃可能なのは、自分が乗っけて貰ってる馬に移動全般を丸投げしているからできる芸当なんですよ。以前はそこを見落としていました。 「倍の速度で敵を引き離し、敵がやって来る前に射撃してまた逃げる」が自分の身1つで出来るってだけでも、中世の戦場では相当有利なはずです(中世ヨーロッパの末期に登場した弓騎士も基本はそういう運用でした)。なので、ギャビットだけの特殊戦闘ルールは「なし」で良いと判断しました。 原作ルールに入っている「刺青」の特徴ですが、これは別にギャビットだけでなく、エルファもやってる文化なので、ギャビットだけわざわざ特徴で示す必要もないと思い、削除しました。ただし、部族内の社会的地位としての刺青師は残してあります。知性派のギャビットを作りたいのであれば、「叫び」と一緒に「読み書き」と<医師/刺青>も取得して下さい。 あと、その「叫び」ですが、原作では「耳破りの叫び」というのが入っているのですが、これは「沈黙の叫び」とやってる事がほとんど同じなので削除。代わりに、動物を呼び寄せる「招来の叫び」を追加しました。 この叫びは、自分たちの縄張り内にどの程度の獲物がいるのかを調べるのに適しています。また、危ない獣の存在が確認されている場合、それを追放して縄張り内の安全を確保するのにも使えるでしょう。 コントロールこそできませんが、いざとなったら周囲に肉食獣を呼び寄せ、敵と交戦してもらうといった使い方もできます。半身が獅子のギャビット・ビーの叫び手の場合、ライオンの群れを呼び込んで<動物使役>技能で標的を指示し、囲んでる敵集団とマス・コンバット(集団戦闘)を始めるとか、ナルニア国の実写版でも始まりそうな使い方も考えられます。 |