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● サンプル・キャラクター(銀の月) |
以下は、改変ルールに則って作られたサンプル・キャラクターです。基本的にプレイヤー・キャラクターとして使われる事は少ないと思われるので、200cpのNPCとして作成されています。クエストの依頼主や、平和的な遭遇の際に使う事をお勧めします。 |
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【設定】 双子の月社会に混じって研究員として活動している翼人のご老体です。 彼はまだ若い頃、故郷の村が異常気象に襲われて全滅するという体験をしました。辛うじて生き残った村人は「抗争中の敵対部族の攻撃に違いない!復讐しよう!」と盛り上がっていたのですが、彼だけは「この災害は敵の術によるものではなく、ただの自然災害ではないか?」と気づいたのです。 しかし他の生存者たちは、村を破壊された事で殺気立っていて、復讐する事でうっぷんを晴らしたかったのか、彼の主張は聞き入れられませんでした。そして、隣の敵部族に対して勝ち目のない玉砕特攻を仕掛けて全滅。こうして、攻撃に参加しなかった彼1人だけが生き延び、天涯孤独の身となりました。 部族の「風の呼び手」として、風の元素神より授かった聖典「大自然の連鎖」(生態学)を良く学んでいた彼ですが、事件の後しばらくして「気象の影響を受けない農業はできないものか?」と考えるようになります(現代地球で言うところの室内農業)。理由は、生き残っていた故郷の村人が自暴自棄になって隣部族に玉砕突撃したのも、ライフラインが全滅し、もはや生き延びるための食料を生産できなくなった(自暴自棄になった)からで、ライフラインさえ残っていれば、このような悲劇は起きなかったのでは?と考えたからです。 つまり彼は、翼人らしく人生をかけて復讐する対象を「大自然の驚異」としたのです。 それから数十年。冒険者としていくつもの経験をして、その途上で農業に関する小さな功績を積み上げて生態学者としての名声を得ます。さらに、自分と同じ意見の同志を見つけ、協力をこぎつける事に成功しています。それは、ウィザードの魔術師団だったり、サリカ神殿の農業研究セクションだったりします。特に魔術師団〈西方儀仗兵団〉(インフラの快適化を魔術で解決しようとする中規模魔術師団体)からは「定期的に飢餓状態に陥る末端の村落に人工食料を届ける」案件で注目を浴び、プライベートでの資金援助も受けており、様々な便宜を図ってくれています。 こうして彼の人生をかけた復讐は、長い年月を経てようやく達成の目途が立ったように見えてきましたが、彼はすでに老齢の域に差し掛かっており、自分で体を動かして何かする事自体が辛くなってきました。そこで、まだ若い冒険者たちに、様々な調査や素材採取を依頼するフィクサーの立場になりつつあります。 【性能】 基本的にインテリジェンス(知見者)なので、CP総計量の割に戦闘力は低いですが、さすがに戦闘民族「翼人」の端くれとして「飛行しながら電光で射撃する」程度の実力は備えています(100cp帯の冒険者集団なら、これだけでも十分に破格の性能です)。 また、主に農機具・農作物の運搬を目的とした風の元素獣サルヴィードを3体支配しており、これを使って荷物だけでなく人を運ぶ事も可能です。彼が冒険者に同行する際は、これによって空輸を担当してくれます。 その他、戦闘以外でも《植物作成》と《植物繁茂》を併用して食用野菜を瞬間生産する事で、食料を現地調達する事もできます。 ウィルダネス・アドベンチャー(屋外探索)系のクエストの依頼主として、活用できるでしょう。 |
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【設定】 既に滅亡した爬虫人部族の生き残りの蛇人魔術師です。 彼女が属していた部族の元素神は、火の元素神にも関わらず平和的で優しい神格でした―――リアド大陸の火の元素神はおおよそ好戦的であり、それを考慮するとかなり異質な存在でした。その優しさゆえ、小規模部族として辺境に隠れ住んでいたのですが、隣接する一般的な(好戦的な)部族に見つかり、奮戦空しく部族は滅亡します。彼女を含む少数の生存者たちも散り散りになり、そのほとんどは荒野で野たれ死にました。 一方、魔法で逃げおおせた彼女は錬金術の腕を利用して、砂漠と草原の境界付近で隠れ住みながら、人間社会を相手にエリクサーを売る事で生計を立てていました(人前ではローブを羽織っているので、人間たちには自分の正体は割れていません)。生活は順調で、部族にいた頃と違って下位の者に対する責任もない事から、割と自由気ままに生きていたのですが、ある時、滅亡した部族を守護していた神格から、なんと直接啓示があったのです。 「あなたが新たな「女王」となり、部族を再興してみませんか―――?」と。 爬虫人の生殖機能は、女王たる恐竜人を除き機能していないのですが、基本的には休止しているだけであり、神などが直接干渉するなりすれば、再び生殖能力を取り戻せます。なので、数少ない生存者の彼女がその役割を引き継げば、部族を再興する事は実際に可能と言えます。 しかし彼女は、即座にこの依頼を断りました。自分が性格的に、人の上に立つような存在ではない事を自覚していたためです。すると今度は「―――ならば、新たに再興する部族の女王の補佐役として復帰してみませんか?」という啓示が飛んできました。これに関しては、彼女も少し思うところがあり、「少しばかり返答を待って下さいませんか?」と懇願します。元素神は優しくこれを受け入れ、しばらく交信してこなくなりました。 彼女としては、そもそも爬虫人という種族が「一度コケるとやり直しが利かない」社会しか運営できない事に疑問を抱いており、元部族がどこであれ、全てのはぐれ者にもう一度社会復帰の機会を当たえられる制度にできないものか?と考えていたのです。それは、人間社会を研究していた途上で得た考えでした。 はぐれ者の爬虫人で生き延びる者の多くは、旅の途中で黒の月の信徒と化し、シェクラシュと呼ばれる黒の月の眷属と化してしまう事が多く、このシェクラシュは双子の月社会だけでなく、爬虫人社会にも迷惑以外の何でもない邪魔な存在です。しかし、そのようなものが発生してしまうのは、そもそも爬虫人が部族からドロップアウトした者を徹底拒絶する非寛容な態度が直接の原因です。彼女はこの「原因」を根絶したかったのです。 彼女は既にその思想をわずかですが実現しており、彼女の隠れ家には、はぐれ者の蜥蜴人を何人か招いてひっそりと生活しています。はぐれ者の中には、自分と異なる部族の蜥蜴人も何名かおり、再興する予定の部族にそれらを連れていく事は、おそらくできないでしょう(別の女王から生まれた遺伝子の異なる個体なので)。 新興部族に復帰するにせよ、このまま自身が作り上げた小さな理想郷を守り続けるにせよ、今の彼女にはやる事が多すぎて、正直人手が足りていません。それを解消するために、正体不明の凄腕錬金術師として、冒険者に様々な依頼を投げる事になります。最初は、錬金術の素材集めなどの一般的なクエストを投げてきますが、対象冒険者が信頼に足ると判断した場合、自分の作り上げた部族の維持するための仕事(周辺モンスターの駆除や物資の運搬など)を依頼してくるようになります。 【性能】 標準的な炎の魔術師としての実力に加えて、近接戦闘用の元素獣アグニを2体連れており、接近戦もこなせるようになっています。残り1体の「ウィル・オ・ウィスプ」は主に偵察用です。一方、治癒呪文のエキスパートでもあり、治癒系呪文の9割ほどを習得しています。〈医師〉技能もわずかですがかじっています。 さらに、精神系呪文も習得しており、《人払い》の呪文で危険を回避する事ができます(部族滅亡から逃れられたのも、この呪文のおかげでした)。 彼女の戦闘能力はあくまで補助的なものであり、真の力は〈錬金術〉技能20レベルにあります。現在は、この能力で外貨(ムーナ貨幣)を集めている最中です。爬虫人社会に頼れない以上、人間社会から物資を取り寄せるしかないからです。人間社会では「正体不明の凄腕女錬金術師」として、少しばかり名が知られ始めています。 なお、彼女は「魔術による不老」の獲得条件である「《老化停止》15レベル以上」あるいは「〈錬金術〉20レベル以上」の双方を満たしており、寿命の概念を持ちません(年齢による技能取得CP上限なし)。寿命を引き延ばしている理由は、生きてる間に自身の理想を何とかして実現するための時間稼ぎです。 素材採取・売買系のクエストの依頼者として、活用できるでしょう。 |
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【設定】 元は人間のペローマ高司祭で、現在は地の元素神の力によって〈多足のもの〉へと変化した人物です。 彼が銀の月に転向した理由は、ペローマ高司祭だった頃に研究対象だった天文学の更なる発展のためでした。〈多足のもの〉の文明を用いて虚空望遠鏡(宇宙望遠鏡のこと)を作り、虚空の秘密を解き明かそうと考えたのです。 あちこちの遺跡を調査した末、地の元素神と直接コンタクトする機会を得て、自ら地の元素神の眷属になる事を望みました。元素神はこの願いを聞き入れ、世代交代を経ずに彼の肉体を直接的に変化させ、地の元素神の眷属としました―――と、そこまでは良かったのですが、ここで1つ、元素神側に誤算が生じます。 〈多足のもの〉とは地底で暮らす種族であり、通常、地面の外側にある虚空(宇宙)への興味など持たないものです。銀の月の元素神が、眷属にTL7という高度な文明力を与えつつも、それ以上の研鑽をさせないで文明発展を停止させている理由は、神にとって都合の良い奴隷であり続けさせるためです。 ですが、虚空を調査するとなると話は変わってきます。万が一、虚空に至る知識を得て月までやってくると、ルナル世界では有名な神話の1つ〈月に至りし〉サンダミオンと同じように、新たな神の誕生という事になりかねません。 銀の月の神々は無数にいますが、お互いに仲が良いとは言えず、むしろ敵に近いライバル感情を持っています(どちらかというと蹴落としたい相手)。しかしそこに、月に至ろうとする眷属までが現れると、ただでさえ敵が多い環境に、さらなる敵が増える結果になりかねません。 つまり彼の行動は、神への反逆に等しい行為だったわけです。 彼は〈多足のもの〉となった後、ジオフロント(地下都市)の1つに所属し、「組み合わされた頭脳」によって共有化された知識を駆使して天体望遠鏡を作り上げました。現状では倍率50倍ほどなので、宇宙の果てを見るには性能不足ですが、月面のクレーターを見るくらいならば十分な性能であり、元素神は「ちょっとまずいか…?」程度には警戒し始めています。 ただ、銀の月の眷属というのは、基本的に神から下賜された技術知識を聖典か何かのように盲目的に鵜呑みにしてるだけの連中なので、それを技術として研鑽・発展させる事などまずなく、とりあえず今は黙認して彼の言動を注視するにとどまっていました。 ところが彼は、自分が発明した天体望遠鏡の設計図と、観測結果から導き出した理論を、かつての自分の種族であった人間の天文学者に伝えようと画策し始めます…もっとも、元素神としては「TL3の連中にTL7の技術情報を伝えたところで、どうせ何も伝わらない」と判断しており、今のところ傍観しています(妨害するために体を動かすのがめんどくさい…という地の元素神によくある怠慢ともいう)。 ―――しかし、元素神の寛容さ(油断)がどこまで続くのかは分かりません。 彼は、知識を伝えるに相応しい人間の賢者を探しており、最初は接触した冒険者たちに無関係の依頼(地上付近にしか生成されない鉱石が欲しいとか、地上の動物から採取できる生体素材が欲しいとか)をして、相手を見極めようとします。 そして、自分の知識の価値が分かる相手だと分かれば、自分の隠し研究所(地上に近い場所にあり、天測に利用しています)に案内し、設計図や資料を渡すつもりのようです。 【性能】 彼自身は学者なので、戦闘力はほとんどありません。一応、MAP兵器として《地震》の呪文、あらゆる機材を直す《修理》の呪文が使えますが、白兵戦では酸の唾を吐く程度の事しかできません。 そのため、戦闘では配下のサーバントたちを差し向けてきます。前衛戦力としてサーバントの一種「グノーメ」の戦闘型を2体、飛行戦力として元素獣ガーゴイル1体、後方支援として元素獣コボールト1体を繰り出せます。その他、非戦闘用の汎用型グノーメを1体連れており、魔導兵器としての「天体望遠鏡」を管理しています。 戦闘型のグノーメ2体は特殊改造が施されており、通常の戦闘型は両腕に鉄球とクロスボウを装備していますが、彼のグノーメは両腕が人間と同じような5本指のアームを備えており、電撃を帯びた鋼鉄製のクォータースタッフを装備した近接特化型になっています。 この金属杖は《電撃武器》(グリモア魔法)の性能を持っており、攻撃が命中して貫通した場合、通常のダメージに加えて追加で2点の電撃ダメージを与えます。ダメージがなかった場合でも、相手が金属鎧であれば無条件で1点のダメージを与えます。彼は、この2体の改造機を「偉大なる守衛(マグナガード)」と呼んでおり、特に気に入っているようです。 対空担当の元素獣ガーゴイルは、基本的に《浮遊》の呪文などで空を飛んでいる魔術師などを優先的に狙います。 後方支援の元素獣コボールトは、地の元素神の眷属専用呪文《転倒》(肉体操作系の《足もつれ》と同じ性能)で相手を転倒させる事に専念します。呪文レベル21なので、少し後ろからでも届くでしょう。 なお、魔導兵器の天体望遠鏡は戦闘能力がなく、それどころか自力で移動する能力がないため、管理担当のグノーメが運搬しています。戦闘になれば、彼と一緒に後方に下がります。 以下、戦闘型グノーメと魔導兵器のデータを表示しておきます。 [グノーメ(特殊戦闘型)] 体力:15 敏捷力:13 知力:10 生命力:15 移動力6 能動防御:よけ6/うけ10/とめ- 受動防御/防護点:4/7 体重:100kg 大きさ:1ヘクス 攻撃:電撃杖/技能レベル15=叩き2D+3(長さ1-2) (防護点を超えてダメージを与えた場合、追加で電撃によるダメージ2点が発生。相手が金属鎧であれば、防護点を抜けなかった場合でも無条件で1点のダメージが発生する) [天体望遠鏡(魔導兵器)] 体力:12 敏捷力:10 知力:15 生命力:12 移動力/よけ:0/0 受動防御/防護点:1/3 体重:100kg 大きさ:1ヘクス 攻撃:なし 特殊:暗視 赤外線視力 猫の瞳 望遠視力L6(64倍) 眼球防御幕L1(受1防2) 言語障害(音声ガイダンス機能なし。全てホログラム表示) 支持肢なし(アームに相当する部位がない) 両足喪失(脚部が車輪付き三脚になっていて自力で動けない) 技能:航法20 地域知識/リアド大陸上空の星図20 数学14 |
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【設定】 深海都市に住む〈姿なきグルグドゥ〉の「闘士」(軍人階級)の1人で、リアド大陸沿岸部に近い海域を巡回する役目を担っている者です。 他のグルグドゥの例に漏れず、彼も正義を愛し、自己犠牲を尊び、善良な一般市民のために尽くすヒーローでした。 ですがある時、小島に住む一人の人間の少女と遭遇し、交流するようになります。彼女は人間でありながら、グルグドゥと同じくらい心が綺麗な少女で、交流し始めてから彼女の存在に惹かれるようになりました。種族も姿形も全く異なる相手なのに、彼は彼女の精神に本気で惚れてしまったのです。 しかし、悲劇が訪れます。海賊が小島を襲い、村を制圧しようとしていました。彼女は最後まで踏み止まり、村の老人から子供に至るまで、全員が逃げるのを支援し続け…最後は、海賊が放ったクロスボウの矢を受け、死んでしまいます。ですが、そのおかげで村人の大半は逃げ延びました。彼女の自己犠牲により、少なくとも村人は救われたのです。 一方、彼は島の危機を察知し、即座に援護に向かいましたが、彼が到着した頃には大勢が決しており、到着早々見たのは、少女が海賊によって撃ち殺されるシーンでした。彼は半狂乱状態になり、元素獣を差し向けて海賊たちを残らず斬殺します。「平和を愛する種族」には到底似つかわしくない蛮行―――しかし、そこまでしても何も残らず、彼は人生で初めて死ぬほど苦しい悲しみに見舞われます。 〈姿なきグルグドゥ〉は、元素神に命じられて割と頻繁に自己犠牲を行う種族ですが、彼らは自分のクローンを残せるため、個人が犠牲になってもパーソナリティ自体は失われず、大事な人を失う悲しみを味わう事がありません。それどころか、「美しい自己犠牲の感動ドラマ」というエンターテイメントにまで発展している側面があります。 ですがそれは、〈姿なきグルグドゥ〉の間だけで成立する話であって、他の種族は死ねばそれまで。喪失の悲しみからは逃れられない…そんな「当たり前」に気付いた彼は、自分の種族の文化に対し、疑問を持ってしまいます。そして、他種族の立場から見た場合、自己犠牲がいかに自分本位のナンセンスな行為なのかに気づきます。 「確かに、犠牲になった自分は自己陶酔に浸れて気持ち良いかもしれない。 だが、残された大切な人にとって、それはどう映るだろう? ―――少なくとも、美しいドラマとは程遠い。」 神から何でもかんでも世話を焼いてもらい、「美しいもの」だけを与えられている種族なだけに、そんな簡単な事にすら気づけなかったのです。 それ以降の彼は、元素神に生贄になる様に求められても、拒否こそしませんが淡々と遂行するようになりました。しかし以前のように、「脳内ドラマ」による高揚感は全くありません。 一方、他種族のトラブルに首を突っ込む「正義の味方ごっこ」も相変わらず続けてはいますが、以前のように何でもかんでも自分が解決してやる、といった自己犠牲精神全開の救助は止め、「ある程度は当事者たちに解決させる」ように方針を変更しました。 そして、助けた者たちに「自己犠牲など愚かな行為はやめなさい」「全員で少しずつ負担を分担すれば、最悪の結果は免れる」と偉そうに説教しつつ(このへんは相変わらず上から目線のグルグドゥ)、今日も地上のトラブルに首を突っ込んでいます。 いつか、「誰も犠牲にならない平和な世界」の理想を求めて… 【性能】 巨大なエイのような形状の元素獣ボースタンを「母艦」としつつ、戦闘時には一緒に搭乗している小型元素獣レモラ2体を「発進」させ、この2体の元素獣が「突撃」する形となります(レモラの攻撃は「大振り」しても上限値9のルールが無視されます)。「突撃」の威力は「刺し3D」なので、水中では無類の強さを誇ります。加えて、彼自身も《凍傷》の呪文を25レベルで習得しており、毎ターン、瞬間発動で3Dダメージの攻撃をノーコストで放てます。 それ以外にも《閃光》の呪文で敵集団を混乱させたり、《思考転送》《精神感応》で対話したり(大陸共通語くらいなら習得しています)、《水中呼吸》と《浮遊》で溺れている者を助けたり、《小治癒》で傷を治したりと、色々できるようになっています。 彼の不利な特徴の「代償」のうち、上二つは元素獣レモラの支配の代償ですが、下二つは元素獣ボースタン1体を支配するための代償です。ボースタンの支配コストは20(不利な特徴に換算すると-25cp)ですが、1つで-25cpの不利な特徴はほとんど存在しないので、分割して代償を払っています(他の元素獣支配でも「-10cpを超える」場合は「分割支払い」しても全然構いません――――ここに挙げたのは、その1例だと思って下さい)。 彼は、彼が所属する深海都市の海軍の小隊長の立場にあり、通常は「母艦」扱いの元素獣ボースタンの背中に、自分の部下も何人か載せて巡回しています。部下の中には、《氷剣》による射撃が得意だったりする者もいます。 PCたちと絡むのであれば、海での戦いでピンチになった時の救援という形を取ればよいでしょう。そして、PCたちが冒険者だと知れば、地上での別のトラブルを助けてくれるよう、クエストを依頼してくるかもしれません。報酬は、過去に難破した船舶に積んであった財宝などが適切でしょう。 報酬に充てる財宝の中には、別のお宝を隠した場所を記した地図なども含まれており、そこからさらに別の海の冒険へとつなげる事ができるかもしれません。 |
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