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● 流派の概念 |
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[刀術の流派] 武戦士のキャラクターは、カルシファード・ブレードの刀術の「流派」を選ぶ事が可能です(任意)。 特定の流派に属する事を選ぶと、通常の武戦士専用技能・格闘動作に加え、流派独自の格闘動作を習得する事が可能になります。 |
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■刀術の流派 |
〈悪魔〉戦争で魔法が大々的に利用されるようになった際、他国の戦士たちは自分たちも魔法を戦術に取り入れる事で克服しましたが、魔法を嫌うカルシファード侯国の武戦士たちは、魔法なしでも武器だけで対抗できる手段を追求した結果、刀術をさらに磨き上げ、徒手空拳の武術(ガヤンの投極術やアルリアナの就打術)と同じような「格闘動作」の概念を編み出しました。これにより、刀1本で他国の戦士と対等以上に渡り合える、恐るべき戦士たちを生み出しました。 このような流れは、他国でもわずかに起こりましたが(神殿武器の格闘動作の開発など)、武戦士たちのように国家の軍人全員が国策として格闘動作を習得できるように推し進められたのは、カルシファード特有の文化でした。武戦士たちは、編み出された武術体系の型に応じて「流派」という概念を作り出し、そのどれかに属する事が推奨されました。 PCの中には、現実に存在する無数の刀術の流派をガープス・ルナルの環境下でも再現したいと思う人がいるかもしれません。残念ながら、黎明期の「ガープス・ルナル」では存在した流派の概念も、「完全版」ルールになってばっさり削除されてしまいましたが、現在の環境下でも再現可能と思われるので、ここで簡易ルールを設定してみました。 なお、流派の概念は必ずしも導入する必要はありません。導入する場合も、「敢えて流派に属さない」選択肢もあります―――実際のところ、〈悪魔〉戦争や双月歴以降の人間同士の侵略戦争を乗り越え、200年に渡る鎖国によって太平の世の中となったカルシファードにおいて、武戦士が重視するのは統治スキルであり、ひたすら武の強さを求める「流派」は、かなり形骸化しているのが現実です。大半のNPC武戦士は、実質「無所属」扱いだと思って構いません…それでも、他国の戦士よりは強いのですが。 ●流派に属する ここでは「ルナル完全版」に登場する4つのカルシファード刀術の流派を、当サイトなりに改変して紹介しています。流派に属する(門下生になる)のはプレイヤーの自由であり、選ばない場合は、通常の武戦士のルールでキャラクターを作成して下さい。 (流派に属する事によるメリットと制約) ▼流派に属する事は、有利な特徴として扱われます。「流派/種別(流派の名称)」(0cp)の形で取得して下さい。CPは消費しませんが、特定のメリットとデメリットに縛られるため、必ず明記して下さい。 ▼通常の武戦士独自技能・格闘動作に加え、流派の独自格闘動作を学べます。さらにこの中には、「マーシャルアーツ」のコンビネーション技とほぼ同じ仕様の【連撃】と呼ばれる格闘動作が存在し、1回の攻撃で複数回の攻撃動作が可能になります。流派に属する事で、攻撃戦術がかなり強化されるようになります。 ▼所属する流派の「主技能」と「格闘動作」の全てに、最低1CPを消費する必要があります。「~または~」となっている格闘動作がある場合、どれか1つの技能に関して動作を習得すれば、条件は満たされているものとします。 ▼主技能と格闘動作以外の流派に関係ない技能に費やせるCPが「年齢と同じ量まで」に制限されます。これは、人生の時間の多くを流派での修行に費やす必要があるためです。 なお、「一人前」になる事で、この条件は解除されます。具体的には「流派の主技能の内、2つ以上が15レベルに達する事」です。条件を達成した時点で、道場から独立する事が認められ、ジャンル外技能へのCP投資の制限がなくなります。 作成時点で一人前レベルにしておけば、他の技能や呪文へのCP投入も制限がなくなるので、英雄キャラを作る際、この制限は実質なくなるはずです。 (流派に属さないという選択) カルシファードの武戦士の内、幕府で職に就き、統治に当たっている者の大半は、流派に属していません。彼らは、通常の特典(武戦士共通の独自技能・格闘動作)以外の優位性はありませんが、一般技能に費やせるCPに制約が課されないため、精神系技能(主に学術系技能や社会系技能)に多くのCPを費やせるメリットがあります。 また、カルシファードではかなり少数派ですが、魔法武戦士(他国における魔法戦士)を作成する場合、流派に属するとCP制約によって呪文に費やせるCPが大きく制限されてしまいます。そのため、流派に属さない方が有利に働くケースもあります。 (挫折) 「途中まで訓練していたけど、なにかしら限界を感じたので抜けた」という設定のキャラクターもあり得るでしょう。こうしたキャラは、まず所属していた「流派」(0cp)を決めておいて下さい。流派との関係はもう切れていますが、過去に関わった事を示すために必ず必要です。そうした上で、取りたい技能や格闘動作だけを選択して習得できます。また、後日の冒険でレベルを上げる事も可能です。 ただし挫折後は、他の流派に属する事は一切できません(あなたの名前は、所属以外の各流派にも知れ渡るため、以後はどこへ行こうと門前払いされます)。かつて所属していた流派の動作の残りを習得しに舞い戻る、といった事もできません。「途中で修行を投げ出す程度の半端者には、最初から秘伝の技を継承する資格などない」というのが、各流派の共通認識です。流派に属するというのは、そのくらいの覚悟が必要と言う事です。 (流派の新設) 所属流派を卒業した者(主技能2つ15レベル以上)の中には、独立して自分だけの流派を新たに作りたいと考える者もいるでしょう。これは業界的には推奨される事です。主技能と格闘動作を決め、新たに道場を立てて下さい! ただし、ほとんどの新興道場は、師範がかつて所属していた流派の亜種のようなもので、「新たにいくつかの動作を加える代わりに、あんまり利用しない動作を切る」といったカスタマイズがなされたものです(知ってる技能や動作が旧所属流派での経験に縛られるため)。 なお、「おれのかんがえたさいきょうのぶじゅつ」と称して、主技能や格闘動作をなんでもかんでもたくさん詰め込むと、色んな技能・動作にCPをつぎ込む義務が生じるため、門下生の戦闘スタイルの自由度が大きく減少し、技能につぎ込むCPもあちこちに分散してしまう事から、むしろ弱体化に繋がります(そしてマスターが難しい流派は脱落者が増え、入門希望者も減るでしょう)。具体的に「こういう戦いがしたい」といった構想を持った上で、必要最小限の技能・動作を設定した方が良いでしょう。 ●格闘動作一覧 流派のルール設定にあたり、まずは刀術に関わる全ての格闘動作を紹介します。 ■部位狙い(難) 技能なし値:白兵武器技能 上限:白兵武器技能+3 前提:白兵武器技能 部位狙いで攻撃する場合、〈刀〉技能の代わりにこちらで命中判定を行えます。最大で+3まで伸ばす事ができますが、実際に命中判定を行う際の目標値の上限は、【部位狙い】か〈刀〉のうち、低い方を適応します(目標値上昇を狙って「胴体狙い」をしても、元の技能レベルを超える事はできません)。 ■フェイント(難) 技能なし値:白兵武器技能 上限:白兵武器技能+4 前提条件:白兵武器技能 分かりにくいディレイをかけたり、一見すると無駄な行動を挟んで相手を困惑させるなど、行動リズムを崩す部分を特化して訓練します。「フェイント」行動を行う際、武器技能レベルの代わりにこちらを使用できます。 ■縮地(難) 技能なし値:白兵武器技能-5 上限:白兵武器技能 前提条件:白兵武器技能 これは、第4版のテクニック【走行攻撃】を輸入したものです。 移動して攻撃を行う「大振り」の目標値を底上げします。また、通常の「大振り」は最大目標値が「9」に制限されますが、この動作を使えば制限がなくなります。 ■二刀流(難) 技能なし値:白兵武器技能-4 上限:白兵武器技能 前提条件:白兵武器技能 両手に片手武器を持ち、それぞれ「別々に」攻撃を仕掛けます。実質2回攻撃になりますが、「全力攻撃」ではありません…ちなみに、全力攻撃で「2回攻撃」のオプションを選択し、これを2回放てば合計4回攻撃となります! 両方の武器の命中判定に-4のペナルティが発生しますが、この動作はそれを軽減します。なお、逆腕の攻撃は、これに加えてさらに-4修正が加算されますが、「両手利き」の特徴で打ち消せます。 ■武器落とし(難) 技能なし値:白兵武器技能 上限:白兵武器技能+5 前提条件:白兵武器技能 武器落としを試みる際、命中判定、命中時の即決勝負を行う際、武器技能の代わりにこちらを使用できます。 ■武器構え(難) 技能なし値:白兵武器技能 上限:白兵武器技能+5 前提条件:白兵武器技能 「武器落とし」の対抗動作です。武器落としを試みられて命中した後の即決勝負を行う際に、武器技能の代わりにこちらで抵抗できます。 ■射撃受け(難) 技能なし値:白兵武器での「受け」-2 上限:「受け」 前提:〈刀〉 前提条件:白兵武器技能 この動作は、荷重が「軽荷」以下の状態でないと扱えません。 刀で射撃攻撃を「受け」ることができるようになります。手投げ武器はこの動作がなくとも-2修正で「受け」られますが、この動作ならばペナルティなしで「受け」られます(といいますか、初期状態でペナルティ込みと同じ扱いになってます)。その他の射撃武器に関しては、弓矢、スリングの弾は-3、クロスボウの太矢は-5のペナルティで「受け」られます。 なお、射撃呪文も手投げ武器と見なされ、修正なしで「受け」られます。ただし、《爆裂火球》は「受け」ても爆発を防げず、「自分から1へクス離れた手前での爆発」扱いとなります(ダメージが-1Dされます)。また、《呪いの矢》は装備越しでも効果を発揮するため、この動作で「受け」ても実質防御効果がなく、命中したものとして扱います。それ以外の射撃呪文は、非実体(火球や電光)であっても「受け」る事が可能です。 ■騎乗戦闘(並) 技能なし値:〈乗馬〉 上限:〈乗馬〉+4 前提条件:〈乗馬〉 この動作は、乗馬状態で戦う時のみに適応される〈乗馬〉技能です。 武器技能のレベルの決定(武器技能か〈乗馬〉のどちらか低い方を取る時)や、馬に飛び乗る、負傷による落馬、馬の怯えを抑える判定などで〈乗馬〉技能の代わりにこちらを利用できますが、戦闘以外の判定(障害物を乗り越えるための判定など)では適応されません。最大で〈乗馬〉+4まで伸ばせます。 ルール的な話をすれば、これは戦闘時の〈乗馬〉判定に限定した「動物共感」の特徴です。現行の第3版のルールでは、優れた騎兵が全員「動物共感」持ちという事になってしまい、これは明らかにおかしな話なので(この特徴があると、戦闘中に敵兵の落馬を狙って馬の方を討伐する戦術も原則禁止になってしまいます)、この格闘動作を設定しています。 ■連撃(難) 技能なし値:白兵武器技能-3(-4) 上限:白兵武器技能 前提条件:白兵武器技能 複数の動作シーケンスにおいて、徹底的に無駄を省いて高速化し、1回の攻撃で複数の攻撃を行っているのと同じ効果を得られる動作です。これは、「マーシャル・アーツ」のコンビネーション攻撃を格闘動作に見立てたもので、2つ(または3つ)の戦闘行動を1ターンで行い、さらに(全力攻撃を選択してない限り)能動防御も可能とします。 【連撃】の具体的な内容は「攻撃」「フェイント」など基本動作に加え、各種格闘動作を自由に組み合わせて設定できます。異なる組み合わせの連撃は「別の動作」として扱われます。どの動作を連結するかは、流派によって異なります。 技能なし値の状態では、どの動作にも-3修正がかかりますが、CPを費やす事でペナルティを打ち消せます。なお、3動作の場合は修正-4となり、打ち消しに必要なCP量が増えます。 【連撃】はほとんど一瞬で行われるため、動作の途中で止める事はできません。一度放つと、全動作が終わるまで判定する必要があります。また、1ターンに1回しか行えない制約があり、「全力攻撃」に組み込む場合は1回しか使えません。 なお、当サイトのルナル世界に置いては、実際の使用時に攻撃の成否に関係なく1点疲労します。3動作を行う場合は2点です(これは《倍速》の呪文の効果を1秒間だけ受けているものとして考えます)。 このため、計算なしで何度も使用していると、荷重による疲労と重なって、戦闘終了時にぶっ倒れてしまうかもしれません(戦闘が11秒以上続くと荷重レベルに応じた疲労が発生し、それによって疲労点が尽きる可能性があります)。また、この動作による《倍速》は、呪文を使った時よりも非効率です(呪文なら10ターンの倍速行動で一律5点疲労ですが、この動作の連続使用だと5ターンで5~10点も疲労してしまいます)。そのため、戦場など小規模の戦いが連続する環境では使いにくいといった弊害があります。 【連撃】の内容は、流派ごとに固定されていますが、PCが「一人前」レベル(主技能2つが15レベル以上)に達していれば、自発的に3つ目以降の独自の【連撃】を編み出す事が可能となります。 ●各流派の紹介およびデータ 現在のカルシファードに広く伝わっている代表的な流派4つを紹介します。実際には現代地球における武術流派と同じく、無数の亜種流派が存在します。特にそういうのがしたい場合は、GMの許可を得てデータをいじり、新しい流派を設定して下さい。 なお、各連撃には名称が付いていますが、適当に改名してもらって構いません(ルナル完全版のカルシファード設定ページにある技名を適当に当てはめているだけです)。 ■天落轟破流(てんらくごうはりゅう) 剛力を生かした力強い一撃・装甲貫通力を重視においた流派です。〈龍〉をイメージしていると言われ、移動攻撃を得意とします。連続攻撃ではなく、一撃に賭ける戦いを好むため、これを使う武戦士は筋力を特に鍛える傾向にあります。小説リプレイの主人公ヒビト・リョウヤの流派でもあります。 (ルール的な注釈) 体力13以上の専業戦士が使う事を想定しており、また、「刀の練達者」の特徴による致傷力上昇とも相性が良いです。一方、移動による「大振り」攻撃があるため、自身の射撃能力は想定していません。どちらかというと守りの動作が多いため、鎧と技能・格闘動作で射撃・魔法等を耐え忍んで敵に接近→撃破という流れになります。 アックスの戦い方と似ている事、守りに強い独自技能〈強靭精神〉〈不動の構え〉などがある事から、ジェスタ信仰の武戦士に向いています。 主技能:刀、準備/刀、剣 格闘動作:部位狙い/刀、フェイント/刀、縮地、武器構え/刀、射撃受け/刀 連撃 『降竜』 /フェイント→部位狙い 連撃 『竜破墜天』 /縮地→フェイント→部位狙い ■飛燕胡蝶流(ひえんこちょうりゅう) 素早さに主眼を置いた刀術で、一説では開祖はサリカ信徒の女性だったと言います。攻撃の手数を重視しており、脇差(ショートソード)による二刀流も教えています。手数の多さに定評があると言われ、これを使う武戦士は力よりも技量を重視する傾向にあります。 (ルール的な注釈) 脇差(ショートソード)を両手に持ち、連撃で連打する事を想定しているため、〈剣〉ではなく〈短剣〉技能をメインで伸ばす事を想定しています。一部動作は、〈刀〉と〈短剣〉の両方をそれぞれ学べます(どちらか一方にCPを投入していれば、流派所属条件は満たされるものとします)。 この流派の元になっているのはサリカ神殿武器のバトル・ファンなので、〈短剣〉代わりに〈バトル・ファン〉技能で代用しても構いません(当サイトの〈バトル・ファン〉技能は、〈短剣〉と〈小型盾〉技能の代用品として使えるルールになっています)。あまり勧められた行為ではありませんが、この流派の者がバトル・ファンで二刀流や連撃を行う事も原理的には可能です。 主技能:刀、準備/刀、短剣* 格闘動作:部位狙い/刀または短剣*、フェイント/刀または短剣*、二刀流/短剣*、射撃受け/刀 連撃 『飛燕一閃』 /部位狙い→部位狙い 連撃 『胡蝶歩』 /フェイント→二刀流→二刀流 *〈短剣〉の代わりに〈バトル・ファン〉でも条件を満たせるものとします。 ■陰真光流(いんしんこうりゅう) 現在の大軍監アンデン家が代々継承する流派で、カルシファードでは最もメジャーな流派です。この流派は、全ての武戦士たちに開放されており、特に流派を選ばないのであれば、全ての武戦士は名目上この流派の所属扱いになります(武戦士共通の習得技能・動作は、全てこの流派が発祥になっています)。 この流派は実際の戦場での運用を想定しており、刀術だけでなく馬術、弓術も含んでおり、他国における統合武術的な色合いが強い流派となっています。 (ルール的な注釈) 現在のカルシファードの支配階級向けで、特に戦場で弓騎兵として活躍する武豪士向けの流派です。なので、統治官(文官)として活動する多くのNPC武戦士は、本格的に流派の修行はしておらず、タマット神殿の訓練所で「さわり」だけ学んだ者がほとんどです(〈刀〉と【フェイント】あたりを押さえておけば十分に戦えます)。冒険者の武戦士も、騎兵として戦う機会はほとんどないでしょうから、正式に流派に属さない事を選択した上で、刀術関連の格闘動作だけ学べばよいでしょう。 なお、正式に流派に所属した場合のみ、流派特有の秘技として【連撃】を学べるようになります。 主技能:刀、準備/刀、剣、弓矢、乗馬 格闘動作:部位狙い/刀、フェイント/刀、射撃受け/刀、騎乗戦闘 連撃 『月雲』 /フェイント→部位狙い 連撃 『稲妻』 /フェイント→部位狙い→部位狙い ■桜花血散流(おうかけっさんりゅう) 奇襲による近接戦闘に特化した刀術で、即時制圧の技術(連続攻撃による瞬殺や武装解除など)に長けています。卑怯・血生臭いという理由で表向きは抹消されていますが、現在でも暗殺を主任務とする武戦士によって使われています(主に影タマットの里の表向きの統治者たちが習得する流派です)。 (ルール的な注釈) これは主に、戦神タマットを崇める武戦士を想定した流派です。ガヤン、ジェスタ信仰の武戦士と異なり、タマット信仰の武戦士は〈強靭精神〉技能が取得できないため、〈忍び〉状態からの奇襲攻撃で「全力攻撃」を選択し、縮地→連撃(部位狙い×3)等で「魔法を使われる前に即時制圧」を行う事を想定しています。 主技能:刀、準備/刀、剣 格闘動作:部位狙い/刀、フェイント/刀、縮地、武器落とし/刀、武器構え/刀 連撃 『散桜』 /フェイント→武器落とし 連撃 『血桜』 /部位狙い→部位狙い→部位狙い |
■サンプル・キャラクター |
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【解説】 天落轟破流刀術をマスターした武戦士で、現在の政治的混乱によって弱体化しているカルシファードを憂い、昔ながらの「武力で全国統一」を成し遂げようとしています。天落轟破流の達人になれば、おのずとカルシファードの天下も手中に収められるとして、各地の道場破りという脳筋な手法で同士を集めています。 彼は腕は良く、志も高いのですが、思想ややり方が非常に古く、「カルシファードの文化を守るため、開国などもってのほか」「帝国は打倒せねばならない。よって即座に再戦すべきである!」と、超保守派に属する人物です。男尊女卑の思想が強い侯国ですが、彼の場合は「武術を心得ぬ者」全般を「自分より下」と見下しており、歯牙にもかけません(逆に女性でも武を心得ているのであれば、相応の対応はする面もあったりはします)。 また、自分の意見に賛同しない者は全て敵とみなし、手段を択ばず自分の目の前から駆逐したがります。そのため、なかなか同志が集まらず、傍にいるのは山賊まがいのチンピラだけです。 クエストに登場させるなら、最初はPCの実力の興味を抱いて同志にならないかと勧誘します。そして(おそらく高確率で)断られると、態度を一変させて事あるごとにPCの邪魔をしようとします。序盤に登場するチンピラたちのボスとか、道中に登場する「敵」として登場させるのが無難かもしれません。 【運用】 高い体力にものをいわせて3動作の【連撃】を連打してきます。フェイント→3動作【連撃】の繰り返しとなります。相手の体力が低い(11以下)と見れば、体当たりなども駆使してきます。 |
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【解説】 どこの藩にも属さず、各地を放浪して暗殺の仕事を請け負っている「堕ちた武戦士」です。桜花血散流刀術を極めており、わずかですが魔法も使える魔法武戦士という希少な存在です。その生き様や所属流派から、元影タマットと思われていますが、実は特に危ない出自というわけではないらしく、血みどろの戦場を生き抜くうちに狂ってしまったようです。誰とも徒党を組まず、単独で放浪しています。 明らかに精神異常者ではありますが、彼なりの脳内ルールがあるらしく、「殺しの依頼を受けてからじっくり殺しを楽しむ」「弱いヤツを殺してもつまらんので相手にもしない」「相手を本気にさせるために、第三者の誘拐など手の込んだ手段を使う」といった、殺しに関する独自の美学があるらしく、殺人鬼には違いないのですが、単純な「残忍」とは一線を画す存在となっています。殺す事も好きですが、そこに至るスリルを求める「戦闘狂」の側面の方が強いようです。 カルシファード全国の遠国奉行(他国におけるガヤン神殿)から指名手配されており、賞金首なのですが、個人戦闘力が卓越しているため、並の武戦士ではとても彼を取り押さえる事などできません。こういう手合いは、英雄候補生たるPCの出番でしょう。 【運用】 熟練により瞬間発動可能な《心神喪失》の呪文で精神的朦朧状態にした直後、全力攻撃を選択して「縮地」→「3動作【連撃】」の合計4連撃を叩きこみます(命中精度を確保するため、特に部位は狙いません)。明らかに無謀な行為ですが、この4連撃を回避できる猛者は、それほど多くはないでしょう。 なお、《心神喪失》が決まらなかった場合は【フェイント】を行い、高い成功度でない限りは攻撃しません。とにかく「《心神喪失》が入る」か「フェイント4成功以上」になるまで、攻撃は控えます。 |
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【解説】 カルシファード特有の影タマットは、表向きは辺境の村として存在し、そこには統治者としての武戦士も存在します。当然ですが、この村の武戦士たちも影タマットの〈衆〉に属する存在で、表向きは武戦士で裏の顔は影タマットということになります(通常は1人の武豪士が領主となり、その下に何人かの武戦士を従える形になります)。 彼もまた、そうした集落の領主に仕える「裏の顔を持つ」武戦士であり、普段は統治官として働いていますが、領内に不審な侵入者などがいると、その暗殺を請け負う裏の始末人として行動します。 こうした〈衆〉の集落の武戦士は通常、桜花血散流刀術を学ぶ事が多いのですが、彼は飛燕胡蝶流を学んだ武戦士という、かなり異色の存在です。メイン武器であるはずのカルシファード・ブレードよりも、サブウェポンである脇差の扱いに熟練しており、眩惑的なフェイント動作からの二刀流で敵を切り刻むといった、影タマットらしい暗殺術をマスターしています。 彼はクールに徹していますが、本当は情に厚い性格らしく、ごく親しい仲間内だけにその優しさを見せます。また、感情的な采配は好まず、なるべく公正で穏便に済ませようとするので、PCたちが〈衆〉のトラブルに巻き込まれた際、彼が上手く仲裁してくれるかもしれません。 【運用】 3動作【連撃】で、フェイントからの二刀流→二刀流という合計4回の攻撃を繰り出します。二刀流ですが、彼は「両手利き」の特徴は持っていないので、逆腕での攻撃は-4修正がかかる事を忘れないで下さい(目標値12)。 フェイントが20レベルという事もあり、この攻撃を回避するのはかなり困難ですが、脇差の威力はそこまで高くないので、防護点が十分に高ければ、耐えられない事もないでしょう。 |
[編集手記] 管理人は「るろうに剣心」という作品をまともに見たことはありません。ただ、各所で見られる動画で、大体のキャラ性能や性格は把握できるので、ちょうど合致してるコンステンツだったのでお借りしました。 この漫画の年代、かなり古いんですが、バトルもの&イケメン侍という事で人気が高く、今でもリメイクだの新作だのが展開されています。アニメも旧作に加えて新作があり、管理人が見たのは主に新作の戦闘部分だけです(まだ新作で公開されてないものに関しては旧作も見ました)。 映像を見た率直な感想は「ジャンプ系って事でどうせインフレ火力のバトルものだろうと思っていたが、思ったよりリアル寄りの戦闘でびっくり」といったところ。なんといっても、リアル指向のガープスとの相性がいい。ガープスでのデータ再現が非常に楽でした。 このアニメの戦いは、リアルの剣術の決闘と同じく、ほんの2、3合打ち合うだけで勝敗が付くし、決着技も割と地味なところを突いてくる。まぁアニメでは、そのわずか2,3秒の瞬間的やり取りを5分くらいに引き伸ばしてるわけですが、色々と技の解説やらキャラクターの心情を挟むことで、引き伸ばした時間が一瞬であるようにうまく演出されてます。 つい最近、このコンステンツのために「他に和風のアニメキャラとか知らんし、仕方なく見に行ってやるか…」といった風体だったのですが、予想外に「…これ、イイかも」と、評価の高い作品となりました。 …とりあえず、腐女子向けに美形サムライを出して、ただ視聴率を稼いでるだけのアニメじゃなくてよかった(笑) あと、MMDモデルで敵役の「石動雷十太」「鵜堂刃衛」「斎藤一」を作ってくれてる人がいたんで、これもかなり助かりました。これがなければ、ほぼ確実にこのコンステンツは完成しなかったです。この場を借りて、モデル作者にお礼を言いたいと思います。本当にありがとう。 (サンプル①「サムライ・ツェアシュテーラー(破壊武戦士)」) 原作の石動雷十太さんですが…これはあれだ。ネトゲにおける自称1軍の意識高い系ユーザーそのものですな。 勝つための意識が高すぎて、他人にも自分が信じる「正しいプレイ」を強制し、従わないユーザーには匿名掲示板で晒したりしてキャラデリ(ゲームからキャラクターを削除(デリート)してゲームを引退する行為)するように精神的に圧迫し、「ゲーム環境をやる気のあるエリートだけにする事で、より高度なプレイを楽しもう!」…という、黎明期のネトゲにたくさん存在した典型的な「1軍勇者系害人」です。 この手のユーザーは、実は自身もまだ発展途上中であり、他人のフォローをできるほど実力的に余裕がない人なんですよ。だから弱者のフォローじゃなくて、排除するという方向に動くわけです。 ちなみに彼らのような人種は、本当にプロフェッショナルなユーザーと遭遇すると、手も足も出ません。意識が高いだけで勝てるのは、業界全体がまだ未熟な黎明期の間だけです。一方で文化が成熟すると、意識だけでは絶対勝てないラインというのが出てきます(洗練された技術が根性論を上回ります)。そしてプロはその事を知っていますので、意識過剰にならないように冷静に対応します。 ところが彼ら、そういうの全く知りませんし、負けたのは自分の実力不足だからではなく、他人のせいにするんですわ。「お前がちゃんとフォローしなかった(俺の邪魔をした)から、こんな無様な事になったんだ!」的な。意識が高い=自分は完璧で強い=だから負けたのは全部他人のせいとかいう謎の公式が、彼らの脳内では成立しています…傍にいる者からすれば、迷惑以外の何でもないのですが。 なお、ゲームでもリアルでもこういう人物と遭遇したら、目立たぬようにすっとその場を抜けた方がいいです。絡むと粘着されてロクな事になりません。存在自体が害の人間には、決して触らぬ事です。 (サンプル②「ローニン・メルダー(殺し屋の武浪士)」) 鵜堂刃衛は、シンプルの頭がおかしい暗殺者です。まぁ分かりやすいので、敵として出しやすいってのが魅力かも。 作中で使ってた邪眼か何かですが、ガープスだと《心神喪失》とか《恐慌》の呪文で表現すると良い感じかも。範囲に影響してたので、《恐慌》で範囲にかけて恐怖判定させて硬直させるのが一番再現できてるっぽい? でも今回は、個人戦闘で使いやすいように《心神喪失》を選択。 ガープス黎明期、「《朦朧》か《心神喪失》でターン冒頭に敵を朦朧状態にした直後に物理攻撃!」というマンチキン戦術があり、魔法剣士の常套手段的なところがありました―――マンチキンキャラ作成してる人って、ほとんどの人が魔法抵抗に気を配ってなくて、知力抵抗系の魔法かけたら即落ちなキャラ、本当にいっぱいいました。 そうなった原因ですが、おそらく黎明期のガープスのセッションでは、GMが魔法使い系の敵を最前線に出してくるケースがほとんどなかったんだろうと想像しています。魔法使い=近接では何もできない人みたいな偏見が、ユーザー間であったのかも。魔術師系のマンチキンキャラのシートをほとんど見た事がなかったんで、おそらくこの理由で合ってると思います。 (サンプル③「ニンジャ・フューラー(忍びの頭領)」) 原作の四乃森蒼紫さんは、登場時から「こいつ絶対あとで仲間になるな」と思わせる、作中でも屈指のイケメン忍者です。とりあえず「魅力的な容姿」と「カリスマ1レベル」を持たせて設定に準拠しました。 原作の「流水の動き」とかいう謎のダンシング技は、ガープスだと「フェイント」の格闘動作を超高くすれば再現できるでしょう…と言う事で、フェイント20とかいうバケモノに。でも、高品質のショートソードをもってしても致傷力が1D+2しかないので、攻撃自体はバシバシ命中するんですが、なかなかイアたんのチェインメイルを貫通できなかったです。それでも刺し攻撃がチクチク当たって、イアたんのHPがゼロまで削るのに2秒とかかりませんでした。 あと、原作だと後半は二刀流になるとのことで、ちょうどショートソードで二刀流を推奨している飛燕胡蝶流がぴったりマッチしていたので、この流派で即決定でした…というか、カルシファードの刀術の設定、よく見たら「るろうに剣心」ネタで満載ですがな(笑) (サンプル④「クノイチ・ヴァルキューレ」(男装の戦女神)) ルナル世界のカルシファードは極度の男性社会であり、女性の武戦士は大っぴらに存在できない設定です。女性剣士や女性剣道家はアニメとかでも割といるんですが、男装して隠してるとなると、あまりにニッチすぎて良い元ネタが見つからない。 なので、ここはもう女神イアたんにお任せする事にしました。胴体を縦に伸ばして、長身痩躯のエルフ娘イア(しかも侍)という事で…管理人の趣味丸出しやん!? 「容貌」に15cpも消費してるので、正直「敵を倒す」となると弱いんですが、今回は敵の武装を解除するだけでも勝てるんで、それなら技量でどうにかなるので、そのようなキャラにしました。とにかく技能レベルを上げて、腕を狙って武器を落とさせるか、クリティカル防御で敵の武器を弾いてしまえばいいわけです。 ただし、同じ美形キャラの四乃森には手も足も出ませんでした…同じジャンルでの勝負で、しかも相手の方が攻撃回数が多いので、単純に勝率の低さで負けました。 (浅山一伝流兵法) 今回、カルシファードの流派を追加しようと思い至った理由なんですが、ようつべでいつも見てる武道系のチャンネルがありまして、「いつかガープスでもこれに近いレポートを上げれたらなぁ…」と思い、その思いがようやく実ったのがこのレポートとなります。 で、そのチャンネルなんですが、「浅山一伝流」という統合武術を現代も技術継承しており、刀・居合術・鎌・棒術・体術をメインで教える流派らしいです。ようつべの動画で見れるのは、主に刀術関連で、次点で棒術、たまに鎌も登場します。体術の方は武器のフォローみたいなので、本格的な体術動画は今のところ上がってません。 現在の一伝流の宗家(当主)は関 展秀先生です。動画では関先生がいつも登場するので、動画がUPされるたびにいつも見に行ってます。 TRPGガープスをやってると、どうしても古風な武術の知識が必要になるんですが、初期の管理人は主に西洋の武術の知識ばかり集めていて、日本の武術にはさっぱり知見がなかったんですが、日本刀を扱うにあたってそうも言ってられず、なんとなくようつべの動画を見回っていたら、浅山一伝流の動画に遭遇します。そして「…これが実戦か!」と感動し、今では常連閲覧者となっています。興味あれば、ようつべのチャンネル動画をどうぞ。検索したら出てきます。 …そういえば、浅山一伝流のような統合武術を、このページの流派に直したらどうなるか、試しにやってみました。 ■淺山一傳流(あさやまいちでんりゅう) ルナルから量子レベルが遠く離れた異世界「ブルー・スフィア」に伝わる流派で、現地においておおよそ400年ほど前に発祥したとされる統合武術です。主にカルシファード・ブレード、クォータースタッフ、小型の鎌(ハチェット、ピック)および近接格闘技が組み合わせた流派で、カルシファードにおける「陰真光流」と似た多角的な戦術視点で構成されています。 現在の「ブルー・スフィア」は文明レベル7の世界であり(TL3のルナルより遥かに進んでいます)、軍人階級の主な兵装は、強化マスケット銃や魔導兵器(動力甲冑、飛空艇など)に相当するテクノロジーの産物です。そのため、こうした旧時代の古風な武器は、ペローマ神殿の博物館(と類似する施設)に歴史的遺産として格納されており、現在の戦場で投入されることはありません。 しかし、浅山一伝流を伝える国家は武術を「武道」として昇華し、その文化を民間で継承する事を許可しました。結果、この世界では比較的稀な事ですが、TL7の環境下でもTL3以下の古風な武器の流派継承者が存在しています。そして、その洗練された文化は他国にも影響し、他の先進国においても「過去の武術文化を復活させ、後世に伝えよう!」という動きが始まっています。 主技能:刀、準備/刀、剣、杖、斧/メイス、空手、柔道 格闘動作:部位狙い、フェイント、二刀流、武器落とし、武器構え、着座戦闘、腕関節技 連撃/フェイント→武器落とし 連撃/フェイント→部位狙い→部位狙い …あくまでルナル視点で見れば、こうなるのかも?(笑) |