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■第1節 現行ルナルの問題点 |
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「ガープス・ルナル完全版」のルールは、あちこちで「バランスの悪さ」という問題点を抱えている。そのため、ルールを無視してキャラ作成した方が普通に強いといった問題が発生する。しかし一方で、世界観などは十分に使用に耐える作品である。 よって、原作「ルナル・サーガ」の世界観と元ルールの基本方針を保持しつつ、より適切なルールに基づくキャラクター作成改変ルールを提示する。 これらはハウスルールなので、取り入れるか否かは各テーブルで判断する。なるべく現行ルールから変えない方針でリビルドしているので、乗り換えも容易なはずである。 以下、現状の問題点を記載していく。 |
■問題点その1 独自武器のバランスがバラバラ |
ルナル独自の神殿武器、種族武器など、各種族・信仰専用のオリジナル武器の強さにムラがありすぎる。しかし、どの信仰においても同じような強さの武器で作成出来る事の方が、プレイング上の公平性を保つ上では望ましい。なので、そのように設定し直す。 |
■問題点その2 信仰ごとに特典の量がバラバラ |
各信仰の独自技能やボーナス技能の数に、あまりに差がありすぎる。特に後付けの信仰ほどボーナス技能がアホみたいに設定されていて、最初の頃に設定が公開された信仰が相対的に弱くなっている。 こういったバカげた不公平を是正し、どの信仰でも同程度の量の独自技能やボーナス技能を設定する。 なお、ボーナス技能は基本的に「精神技能」だけとする。これは、肉体技能はレベルが上がるごとに必要CPが多くなり、ボーナス技能の+1の格差が非常に大きくなりすぎるからである。 |
■問題点その2 習得可能な呪文が複雑すぎる |
それぞれの信仰の教義に相応しい習得呪文を設定しているわけだが、複数の系統に跨る結果となり、分かりにくくなっているのが現状である。 そのため、個別の呪文ごとではなく、呪文系統1つごとに習得できるか否かを、大雑把に分ける形式を採用する。具体的には、各信仰ごとに2~5系統の呪文を自由に習得可能とする。 各系統の呪文はそれぞれ独立しており、他系統の呪文が習得前提条件に入っている場合、それらは無視する。また、信者レベルごとに習得可能な段階を簡単に設定する。 |
■問題点その3 亜人種を正しく再現できてない |
亜人種の種族セットの内容に欠落が多すぎる。小説などの設定を、ガープスシステム上で正しく表現できてないものが非常に多いのだ。 例えば、小説やリプレイで登場したエルファたちは、ほぼ例外なく<悪魔>や黒の月の種族を憎み、一切の妥協など許さない態度であったにも関わらず、種族セットに「狭量/黒の月の種族」などが全く含まれていない。「黒の月の種族と一切妥協できない」のは、明らかに行動ペナルティなのに、それを含まないのは不公平と言える。 また、<姿なきグルグドゥ>が深海に住んでるのに、「暗視能力がない」「耐圧」を1レベルも取ってないとかいう例もある。 これらを是正した改変種族セットを設定し、設定そのものを見直す。 |
■問題点その4 正しくルールが適応されてない |
これは日本のガープス全体の問題なのだが、<ランニング>による移動力補正がそのまま能動防御の「よけ」にも有効になっていたりするといった、原作とは異なる誤ったルーリングが一部存在する。 また、ベーシック完訳版にのみ掲載されているサイド・バーに記載された選択ルールなど、使わないと自由度が下がったり、リアリティに「?」が付くものもいくつか存在する。 細かい事ではあるが、こうした基本ルールの補正も行っておきたい。 |