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夕日が沈む方角 |
君が最初に向かった方角は、密林が生い茂る「西」である。とは言うもののこの世界、どの方角を向いても密林しか見当たらないのだが。 やがて、遠くの方に坑道の入り口らしきものが見えてきた。黙々と木々の間を縫って接近する君の脳内に、エフォメラ嬢の声が聞こえてくる… エフォメラ(心の声) 『―――あなたは今、「理不尽の道」を辿っているわ。 …あの子は召喚されたばかりの頃、 とにかく召喚士に叩かれ続けた。 何をするにも、 一般人と同じペースで物事をこなさないと、 「落ちこぼれ」「使えないクズ」として認識され、 何度も何度もやり直しを要求された。 そして、追いつめてもできないと判断されると、 今度は仕事を取り上げられて、 何もさせて貰えなくなった。 ―――そして最後は、お払い箱となったわ。』 |
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風の元素獣 「ああっ…! せっかく積み上げたのに…(涙)」 褐色のジャング・エルファ 「…そんなチンタラやってて、 アンタ本当に勝てると思ってるのかい!? こぉのグズがっ!! さっさと積み上げるんだよっ!!! 時間内にできるまで、 何度でもやり直しだ! できるまで飯はやらないよ!! いいね!?」 風の元素獣 「むっ……無理だよぅ……… ぐすっ…ぐすっ……」 どげしっ ここで元素獣本体に蹴りが入る。元素獣はダメージを受けて地面に倒れこんだ。 風の元素獣 「あっ…ぐっ………(涙) ぐすっ…ぐすっ……」 褐色のジャング・エルファ 「痛いフリしてサボってんじゃねえよ? あぁん?? ぐずってる暇があんならとっとやれ!! このカスがっ!!! はぁ… なんでこんなクズを 召喚しちまったんだろうねぇ… こいつ、将来ダメダメだわ……」 どうやら、採掘場から持ってきたレンガブロックを、時間内に一定の形に積み上げる修行か何かをしているようだが、時間が間に合わないと知るやいやな、見るからに女王様気質の褐色女エルファが、積み上げ中のブロックにキックを入れて問答無用で崩し、強制的に1からやらせてるようだ。 風の元素獣はその作業がまだ不慣れのようで、その女エルファが要求する速度での作業など、到底できそうもない。 さて、君の行動は… |